有り余る承認欲求と自己否定感をぎゅっとしてブワッとするところ。

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この数日間、昨年末に買ってたまに使う程度だった猫背矯正ベルトを一日中つけて過ごしている。
私が持っているものは背中側に金属の板が入っており、矯正度合いを変えられるベルトが二重についている大層な代物で、服の下に装着して外出できるような生易しいものではない。
そのため家にこもっている期間に使って背筋まっすぐウーマンになってやろう、と思い退職してすぐに買った。
結構な矯正力のそれは超絶猫背の私にはしんどすぎて、家で背筋伸ばしてる人生何が楽しいんだろうかとか思ってしまった。
気が向いた時に使うくらいであとは超絶猫背のままだらだらと無職期間を消費していたら、姿勢が悪すぎて腰はもちろん胃まで痛くなってきた。
家での私はデスノートのL並の姿勢の悪さでPCを触っていて、数ヶ月間続けて家にこもりっきりの状態はあまりなかったからだと思う。ついに内臓にきたか。

職が決まったものの自宅待機という宙ぶらりんな時期に差し掛かったところで、この大層なベルトを一日つけ続けてやろうと決心して今である。
猫背の人間が強制的に背筋を伸ばしていると結構体力を使う。
おかげで夜ぐっすり眠れるような気がする。
しかしいくらベルトを使っていても、つけていない時に意識して過ごさなければ猫背は治らない。
新たな職場に馴染むことに必死な間に、背中が丸まってしまうに違いない。

猫背を治すときっと色々変わるんだろうな、と思う。
客観的に見ても背筋がまっすぐ伸びているのとそうでないのとでは印象は随分違うし、自意識もちょっと変わるのではないだろうか。
誰だってちょっとおめかしした日や何かを成功させた日はまっすぐ前を向いて歩くことができる。
姿勢が良くなれば人からの印象も変わり、前向き人間に矯正されるのでは。

と思うけども私、前向きになりたいわけじゃないしな。
背筋を伸ばしたいというよりは、猫背が格好悪いから直したい方が強いしな。
あんまり自信満々の強い人間に見られるのはちょっと厄介だな。
姿勢のジレンマ。なんか胃が気持ち悪くなってきた。